魚沼産にもブランドの種類が細かくある!各産地、又は各農家で独自にブランド化されている。
名実ともにNo. 1であるブランド米"魚沼産コシヒカリ"ですが、産地はとても広いのです。
まず魚沼と表記できる産地は以下の5市2町ですが。
- 小千谷市
- 長岡市(川口)
- 魚沼市
- 南魚沼市
- 湯沢町
- 十日町市
- 津南町
魚沼産コシヒカリには北・南・中魚沼産コシヒカリなど様々な種類があります。
さらには各農家さんがオリジナルブランドを展開しているといったことも多いです。
ひとくちに魚沼産といっても多くの種類があります。
北、中、南魚沼産コシヒカリは全て魚沼産コシヒカリです。
北魚沼?南魚沼?中魚沼?
袋にいろんなことが書いてあるけど魚沼産とどう違うの?
その答えは全て魚沼産コシヒカリです。
「魚沼産コシヒカリ」という言葉があまりに全国的に広まったため、北や南、中といった文字をつけてしまうと、「魚沼からはずれた地区かな。買わないでおこう。」となることがあります。
しかし今では農家の方も消費者の方も簡単に情報を発信できるようになっているため徐々に"魚沼産にも種類があるみたいだ"と認識が広まっている事を感じます。
当店では袋にあえて南魚沼とは表記せず、"魚沼"そして"塩沢"と表記しているのですが、お客様の中には「南魚沼のお米なのは間違いないけど、南と書いてないから今回は買うのをやめておこうかな。」といった方がいらっしゃったり、「塩沢っていう地名が入っているお米がほしかったんだよ!」という方もいらっしゃいます。
魚沼の中でも特においしく育ちやすい地域について。
当店には、同じ南魚沼市内の隣町の方が「塩沢は特別だからね。」と贈答用にお米を買いに来てくださることもあります。
当然、塩沢地区以外でも美味しく育ちやすい地域はありますが、この魚沼の地で"南魚沼"、その中の"塩沢"というのは特別視される地区であることは事実です。
正直な話、米屋で取引されている北、中、南魚沼産コシヒカリの中でも南魚沼産のみが高値で取引され、その中でも塩沢産はさらに高値で取引されておりそれだけ評価されている地区なのです。
そして魚沼産コシヒカリと表記できる地区でも地元では「猫またぎ」とよばれてしまうお米に育ってしまう地区もありました。猫またぎというのは、"猫がそのお米を食べずにまたいで行ってしまう"という意味で、魚沼産の中では劣るという事です。同じ魚沼の地でもそれだけ地区によって差があるのです。
正確に言えば産地だけでは美味しさを断定はできないのですが、産地はおいしさを安定化する大きな要素になります。
そのため地元でも南魚沼の塩沢という地は特別な地域として認識されています。
農家オリジナルでブランディングしているものも多くある。
昔と違い、今は農家さんが自由にお米を販売できるため、こだわりの農法でつくったお米をオリジナルの商品名で販売しているといったことも非常に多いです。
当地、魚沼はこだわり、プライドを持ちそして努力を惜しまない農家さんが非常に多く、それぞれ力を入れてお米をつくっていると感じます。お米をつくるスペシャリストが集まった地です。
最高級のお米が取れる地域だからこそレベルの高い切磋琢磨があり、おいしいお米を安定して生産できる要因になっていると思います。
オリジナルでブランディングをしているこだわりを持った農家さんのお米はどこも美味しいと感じます。
結局どのブランドが美味しいかはその年によって変わってしまう
魚沼の中でも特に美味しいお米がとれやすい地域はありますし、つくるのが上手な農家さんもいます。ただ毎年完璧といったことは異常気象が頻発する現代では非常に難しいのです。
よく様々なかたちで食材のランキングを目にしますが、お米に関して言えば気候によって毎年出来が変わってしまうので天候に左右されそうな他の食材のランキングもあてにならないだろうなと思っています。
同じ塩沢の地でも田んぼや生産者が変われば食味が変わります。食味というのは見た目だけでは非常にわかりづらいので実際に炊いて食べて判断する必要があります。
当店でも炊きたて、保温したあと、冷めてから、冷凍したものはどうかなど、都度味を確認しながらお米を判断し精米、販売しています。
生産者や取れた場所によって味を確認し調整、精米をしないと味が安定しません。
この味を安定させるということが非常に難しいのですが、前回買った時はものすごく美味しく感じたのに今回はいまいちだなあ。と極力ならないよう販売者の舌で都度確認しながら販売しているかどうかは非常に大切です。
販売者に今年のお米はどうかなど状態を確認し、研ぎ方や炊き方についてなども聞いて購入するというのがおいしい魚沼産コシヒカリを味わうための確実な方法です。
当店、魚沼の米屋『塩沢米穀』でも店頭ではその年のお米の状態や研ぎ方などを説明させていただいて販売しております。