魚沼産コシヒカリの味とは??
日本一有名なブランド米である魚沼産コシヒカリ。
これほどまで有名になった理由はたくさんあれど、やはり何と言っても
『おいしい!』というところは一つの要因。
それでは日本人が大好きな味に育ちやすい魚沼産コシヒカリの味の特徴をご紹介いたします。
日本人好みの"粘り"がある
日本人は古くから"もちもち"という食感を好む傾向にあり、魚沼産コシヒカリはそのもちもち感をちょうど良く感じるお米に育ちます。
海外ではパラパラしたようなお米が主流な国もありますが、日本ではパラパラしたお米は好まれずらく、"パサパサ"と悪く捉えられてしまう傾向があります。
というのも、お米はほとんどがデンプンから成るのですが、お米のデンプンにはアミロースとアミロペクチンという2つの種類があります。
この含有バランスがパラパラしたお米か、もちもちしたお米かを決める大きな要素となっています。
魚沼産コシヒカリはその2種類のデンプンの含有バランスに優れ、日本人がおいしいと感じる"もちもち"の食感に育ちやすいのです。
例えばもち米はアミロースが全くありませんし、タイ米などはアミロースが多い。
一般的にアミロースが少ない方がもちもちになり、多い方がパサパサになります。
またもうひとつパサパサと感じてしまう原因として"タンパク質"があるのですが、魚沼産コシヒカリはタンパク質の含有率が少ないという特徴もあります。
それは魚沼の土に含まれる"適度な窒素"が関係しています。
稲が育つためには窒素が必要なのですが、多く与えすぎるとタンパク質が多くなり、食味を落とす原因となってしまいます。魚沼は土壌に含まれる窒素成分がちょうど良い肥沃な土壌であるため低タンパクでふっくら、もちもちのお米に育ちやすいのです。
デンプン成分のバランスが非常に良く、タンパク質含有率も少ない。そのためもちもちのバランスが丁度よく、粘りが強いという食味の特徴を持っています。
甘み、旨味のパンチがある
本物の魚沼産コシヒカリを口に含んでいただくとわかるとわかりますが、他のお米と比べて甘みや旨味を感じるのが早いと思います。
噛んで噛んで噛んで甘さを感じるというより、他のお米に比べると口に含んだらすぐ甘さや旨味をガツンと感じるような味の特徴があります。
そして魚沼産コシヒカリは、ヌカの層にある旨味成分が白米部分に深く霜降り状に浸透しているという特徴があります。
そのため炊飯時に出る"おねば"というねばり成分に甘みや旨味がたっぷりと含まれます。
その美味しいおねばでお米がコーティングされるため、より甘く、旨味を強く感じます。
そして実は一般的に良くないと思われがちな"シラタ"という白くなったお米が適度に含まれていることが魚沼産コシヒカリの良い特徴という考え方も業界ではあります。
このシラタが良いおねばをつくってくれることでおいしく炊き上がると考えられてもいます。
香りが良い
実はお米には香りというひとつの評価項目があります。
魚沼産コシヒカリに関してはこの香りという部分でも良い評価を得ています。
お米によっては炊き上がりの香りに少し違和感を感じることもありますが、魚沼産コシヒカリはそういったことが少なく、お米本来の良い香りを感じると思います。
普段魚沼産コシヒカリを食べていない方が食べると、香りがまず違うというお言葉を頂くことがあります。
冷めても美味しく感じる
はじめに紹介したように魚沼産コシヒカリはタンパク質含有量の少なさと、デンプンの成分のバランスがちょうど良いためもちもちとした食感になります。
そのため、冷めてもパサパサと硬くなりずらく甘みも感じられ、お弁当やおにぎりに適したお米と言えます。
また、冷凍保存したご飯を解凍して食べる際もパサパサと劣化したような食感になりづらく、冷凍ご飯だと言わなければわからないと言って食べる方もいるほどです。
味の特徴まとめ
- デンプン成分のバランスが良く、タンパク質含有率も少ない。そのためもちもちのバランスが丁度よく、粘りが強い。
- ヌカの層にある旨味成分が白米部分に深く霜降り状に浸透しているため旨味成分が溶け出たおねばでお米がコーティングされ、より甘く、旨味の強いお米に炊き上がる。
- 香りも良く、粘りが強いため冷めてもパサパサと硬くなりずらく甘みも感じられ、お弁当やおにぎりにも適している。
以上魚沼産コシヒカリの味の特徴を魚沼の米屋『塩沢米穀』がまとめてみました。
特にお米のことに気をかけて食べているわけでは無いという方は本当においしい魚沼産コシヒカリを食べるとやっぱり美味しいんだなと感じると思います。
ぜひ本当の魚沼産コシヒカリを食べる際はまずは白米のみで味わって違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。