お米は洗うという感覚に近い。"研ぐ"は古い??
昔からお米を"研ぐ"と言いますが、研ぐと言うとお米同士をギュッギュ!と強くこすり合せることをイメージすると思います。
ですが今は精米機が進化しているためそれほど力強くこすり合せる必要がないのです。
それどころか力強くこすり合せるとお米が割れてしまい炊き上がりがべちゃべちゃになってしまう原因にもなります。
最近では無洗米の登場からか、お米を研ぐという言い方をしない世代の方もいらっしゃいます。
たしかに現代においてはお米は研ぐというより洗うと言ったほうがどちらかというと正しいのかもしれません。
それではただしいお米の洗い方と炊き方のポイントをご紹介いたします。
毎回正しい量を計る
すりきり一杯(約一五〇グラム)の計量を正しくおこないます。
毎回同じ量のお米で炊飯することが大切です。
炊飯する度に量が違うと水量の微調整ができないためです。
最初の水が大切!素早い洗米を心がける
お米は一番最初の水を一気に吸収するので、最初の水がとても大切です。
そのためミネラルウォーター(軟水)や浄水器の水などの使用をお勧めいたします。
また、お米がヌカの匂いを吸ってヌカ臭くならないように素早く洗米します。
この洗米を二回ほど繰り返し、大まかに汚れやヌカを洗い流します。
研ぐというより洗うという感覚でやさしく
水をきったお米を指でサラサラと二十回ほどやさしくかき混ぜるようにとぎます。
その後ふたたびすすぎをおこないます。これを二から三回ほど繰り返します。
ゴシゴシと強くといでしまうとお米が割れ、炊き上がりに影響してしまいます。
また、ザルを使用するとお米の表面を傷つけてしまったり、 お米が割れる原因となり、それもまた炊き上がりに悪い影響を与えてしまいます。
そしてとぎすぎにも注意が必要です。
とぎすぎると旨味も洗い流してしまうことになるため、 水が透明になるまで研がないことがポイントです。
浸水から炊飯にかけてのポイントは冷たい水
夏 二十分、冬 1〜1時間半、春•秋 四十分ほど浸水させてから炊いていただき、 もし柔らかければ水を減らす、又は浸水時間を短くする。
硬ければ水を増やす、又は浸水時間を長くする。というように調整します。
また、浸水時の水は軟水のミネラルウォーターや浄水器の水をお勧めいたします。
そして炊飯の一番大切とも言えるポイントは「冷たい水で炊く」ということです。
水の温度はだいたい一五度前後を目安としていただければと思います。
暑い時期は釜ごと冷蔵庫に入れ、冷やしてから炊飯していただくと より美味しく炊き上がります。
炊き上がったらスピーディーにほぐす
炊飯器には蒸らしの時間が含まれているものが多いため、 炊き上がったらすぐに開けていただいて大丈夫なものがほとんどです。
蒸らしの時間が含まれていない場合は一五分ほどおきます。 開けてからはお米を潰さないように、うちわなどであおぎながら 底からひっくり返すようにほぐしていきます。
このほぐしの作業が遅れてしまうと、ご飯が水っぽくなってしまいます。 盛り付ける際もぺたぺたと潰さずに、やさしく乗せていくように盛りつけます
保温モードは美味しさの大敵です。
保温モードはお米を乾燥させおいしさを低下させるため保温モードでの保存は控え 1日程度なら冷蔵庫で、それ以上の期間ならラップに包み冷凍保存がお勧めです。
さらに良い状態で保存する方法としてラップで包んだ後にさらにアルミホイルで 包むことで急速冷凍させるという方法もあります。
以上、お米の研ぎ方・洗い方について書いてみました。